「村田 佳彦 漆展 ―陰影―」
会 場
柿傅ギャラリー
東京都新宿区新宿 3-37-11 安与ビル地下2階(1階あおぞら銀行)
最寄り駅:JR新宿駅 徒歩1分(中央東口)
会 期
平成27年12月2日(水)~ 12月8日(火)
開廊時間 午前11時~午後7時まで(最終日は午後5時まで) 会期中無休
在廊日 会期中、全日、在廊予定
村田佳彦さんの作る漆の作品は、艶やかで暖か味があり、どこかやさしい。
それは、作家の思いが漆の樹液と溶けあって、作品をやさしく包み込んでいるからである。
村田さんの作品の多くは楓の木から作られている。
楓は重硬な材質で、刃物を用いて削るにはやや厳しい木材であるが、それでも楓を使う理由は、その粘り強さにある。
村田さんは、様々な木材を用いて制作してきたが、「自然の持つしなやかなラインを表現するには楓が最もふさわしい」と語る。
村田さんが自然をモチーフに制作するのは、自然への敬意からだが、「漆の持つ美しさや独特な雰囲気を壊さないよう、常に謙虚な姿勢を心がけ、表現しすぎないことを肝に銘じている」という。
今展には、鳥の舞う姿からヒントを得た結界や植物や水の流れをイメージした香合や皿など、約40点のオブジェや茶道具が出品される。
森 孝一 (美術評論家・日本陶磁協会 常任理事)